『大統領の理髪店』という韓国映画を視聴しました。
実話を織り交ぜながら作られた映画となっているので、モデルとなった人物や史実背景をまとめてみました。
『大統領の理髪師』を見る!
※2024年12月時点の情報になります
映画『大統領の理髪師』は実話?モデルとなった人物や史実を調査
「大統領の理髪師」
— レク (@m_o_v_i_e_) January 14, 2020
朴正煕時代の韓国の軍事政権や社会情勢と家族の狭間に揺れる理髪師を主軸にブラックユーモアで描く。
風刺を効かせたコミカルさで重くなりすぎず、しかし痛烈に批判する内容が印象的。
表側ではなく裏側から、民衆の視点から見た韓国の歴史が綴られる。#1日1本オススメ映画 pic.twitter.com/BNFw6NEc1Y
理髪師のお話は創作(フィクション)です。
このようにフィクションとして語ることで、朴正煕の独裁政権を批判しているように感じました。
独裁政権によって被害を受けた、国民たちの悲劇とも言えるような内容でしたね。
実在する出来事などもこの映画に登場していましたので、以下より解説していきます。
中央情報部(KCIA)部長と大統領警護室長の確執
このドラマの特徴として、すべてが庶民である主人公のソンモの目線で描かれていきます。
「なんだかわからないけど従った」「なんだかわからないけど必死で仕えた」「なんだかわからないけど必死に耐えた」。
そんなソンモの心情が印象的です。
中央情報部(KCIA)部長キム・ジェギュと大統領警護室長チャ・ジチョルの確執が描かれ、その後大統領の暗殺へとつながります。
その後、大統領暗殺事件へと発展。これは史実だよ!
学生たちによるデモで李承晩政権崩壊
1960年代の大統領選挙で、第4代大統領選挙にて大規模な不正選挙が行われました。
これを四月革命(3.14不正選挙)と言い、不正選挙に反発した学生や市民らがデモを起こし、大統領だった李承晩(りしょうばん)政権が崩壊します。
そんな不正選挙や学生たちによるデモなど、本作でも描かれていました。
閣下は第5代大統領の朴正煕
「大統領の理髪師」
— レク (@m_o_v_i_e_) January 14, 2020
朴正煕時代の韓国の軍事政権や社会情勢と家族の狭間に揺れる理髪師を主軸にブラックユーモアで描く。
風刺を効かせたコミカルさで重くなりすぎず、しかし痛烈に批判する内容が印象的。
表側ではなく裏側から、民衆の視点から見た韓国の歴史が綴られる。#1日1本オススメ映画 pic.twitter.com/BNFw6NEc1Y
1961年に李承晩の独裁政治が終わり、朴正煕(パク・チョンヒ)政権が開始。
この映画にて名前は出てこないものの、「閣下」と呼ばれている人物は、第5代大統領の朴正煕(パク・チョンヒ)です。
ちなみに、彼の娘が第18代大統領のパク・クネ(朴槿恵)。
映画では名前は出てこないものの、時代背景は朴正煕政権の頃を描いています。
1.21ゲリラ事件(青瓦台襲撃未遂事件)
この映画で北朝鮮の人物が登場しますよね。
そのシーンは、青瓦台襲撃未遂事件(せいがだいしゅうげきみすいじけん)を基に描いていました。
北朝鮮の特殊部隊によって韓国の大統領府「青瓦台」へ襲撃したが未遂で終わった事件です。
ベトナム派兵
アメリカに憧れ、プレスリーの真似をして歌っていたチンギ。
ベトナム行くも、ベトナムから帰ってきたときは指を失っていました。
韓国へ帰ってくると、別人のように静かな人になっていましたね。
ベトナム戦争を経験した韓国兵士の心、みたいなのが感じられました。
朴正煕暗殺事件
朴正煕を暗殺したのは、KCIA(韓国中央情報部)部長だった金載圭(キム・ジェギュ)という実在した人物。
後輩である警護室長だった車智澈(チャ・ジチョル)への不満、そして彼を庇う朴正煕に対しての反感と憎悪が理由だったとか。
詳しくは映画「KCIA南山の部長たち」を見るといいよ◎
全斗煥大統領
大統領が暗殺され、全斗煥(チョン・ドゥファン)大統領が誕生。
ソンモは再び「大統領の理髪師」になれと命じられます。
断るんですが、結局、青瓦台に出向くことになったソンモ。
ついに彼は反撃を開始。
全斗煥が本当にハゲだったこと、これは悲しくも事実だったんです・・・。
ここはクスッと笑っちゃったわ〜w
まとめ
映画『大統領の理髪師』は実話?モデルとなった人物や史実を調査してご紹介しました。
史実を基に、創作として作られている映画。
ただ、とてもリアルに描かれていたので途中分からなくなるほど・・・。
しかし、今回ご紹介したように、モデルとなった実在の人物や出来事、史実がうまく絡みあっていました。
20年も前の映画なのですが、韓国の近代史の勉強になるかと思います。
『大統領の理髪師』を見る!
※2024年12月時点の情報になります